オープンマリッジで妊娠したら
父親は法律でどう決まるか
「オープンマリッジ 子供ができたら」「妊娠したら」は、夫婦で合意していても避けて通れない問いです。合意は夫婦の間の約束ですが、子どもの父親が誰になるかは民法で決まっていて、夫婦の約束では変えられません。妊娠したときに法律上どうなるか、そのとき誰と何を話すかを整理します。
目次
夫婦の合意と、子どもの父親は別の話
この記事は2026年10月12日時点の民法の条文をもとにした一般的な説明です。個別の事情は弁護士や法テラスに相談してください。合意書の効力など法律全体の話はオープンマリッジと法律で扱っています。
オープンマリッジでは、夫婦が「外の関係を持ってよい」と合意しています。けれども、その合意は、生まれてくる子どもの父親を誰にするかまでは決められません。親子関係は民法で決まり、夫婦や外の相手の話し合いで動かすことはできないからです。
妊娠が分かってから慌てないために、まず法律の仕組みを押さえておきます。
婚姻中に妊娠した子は、夫の子と推定される
民法772条1項は、「妻が婚姻中に懐胎した子は、当該婚姻における夫の子と推定する」と定めています。同じ条の2項で、婚姻の成立から200日を過ぎてから、または離婚などで婚姻が終わってから300日以内に生まれた子は、婚姻中に妊娠したものと推定されます。
つまり、妻が外の相手との子を妊娠した場合、出生届を出せば、その子は夫の子として戸籍に入ります。夫の子と推定されている間は、血縁上の父である外の相手が認知することはできないとされています。
推定をくつがえす「嫡出否認」と、2024年の改正
夫の子という推定をくつがえすには、家庭裁判所での嫡出否認の手続きが必要です。2024年4月1日に施行された改正で、否認できる人と期間が変わりました。以前は夫だけが、子の出生を知ってから1年以内に限って否認できました。
子については特例があり、父と同居した期間が3年を下回るときは、21歳になるまで自分で否認の訴えを起こせます(民法778条の2)。また、父や母が出生後に「自分たちの子だ」と認めた場合は、否認する権利を失います(民法776条)。
外の相手(血縁上の父)は、否認の訴えを起こせる人に入っていません。外の相手の側から親子関係を動かすことはできないということです。
黙って夫の子として育てる「托卵」のリスク
外の相手との子を、夫に知らせないまま夫の子として育てることを、俗に「托卵」と呼びます。オープンマリッジで夫が外の関係を知っていても、妊娠の事実や血縁を伏せれば同じことが起きます。
後から分かったとき、夫婦の合意が崩れる——外の関係には合意していても、血縁を伏せたことは別の裏切りとして受け止められやすい
子どもの側から否認されることがある——改正で子にも否認する権利ができた。父との同居が3年未満なら21歳まで訴えられる
子どもが自分の出自を後から知る——医療の場面や相続などで血縁が問題になったとき、子どもが一人で事実に向き合うことになる
外の相手との関係がこじれる——外の相手が事実を知ったとき、父親として関わりたいと言い出すこともある
どの道を選ぶにしても、子どもにとって何がいちばんよいかを軸に、夫婦で話し合うことが出発点です。子どもへの影響全般はセカンドパートナーと子どもで扱っています。
妊娠が分かったら、誰と何を話すか
まず医療機関へ——妊娠の週数と体の状態を確かめる。続けるか迷っている場合も、判断できる時期には限りがあるので早めに受診する
配偶者と話す——外の関係を知っている配偶者でも、妊娠は別の話として受け止められる。事実を先に伝える
外の相手と話す——外の相手にも事実を伝えるかどうか、伝えるならどこまで関わってもらうかを決める
法律の相談先を使う——親子関係・養育費・離婚が関わるなら、弁護士や法テラスに相談する
妊娠を続けない選択をする場合、母体保護法14条は、医師が「本人及び配偶者の同意を得て」人工妊娠中絶を行えると定めています。ここでいう配偶者は法律上の夫です。夫に知らせないまま進めることは、原則として想定されていません。
一人で抱えきれないときは、各都道府県・市区町村が設けている妊娠に関する相談窓口に相談できます。名前を言わずに相談できる窓口もあります。
避妊は、合意の前提にしておく
ここまで見てきたとおり、婚外の関係で妊娠すると、法律・家族・外の相手のすべてに影響が及びます。オープンマリッジの合意を作るときは、次のことを最初から入れておくのが現実的です。
- 外の関係では必ず避妊する。相手にも同じ前提を伝える
- 妊娠の可能性があるときは、すぐに配偶者に伝える
- 妊娠したらどうするかを、夫婦で先に話しておく
- 外の相手が既婚か独身かで、法律上の扱いが変わることを知っておく
ルールの決め方と見直し方は婚外恋愛のルールで扱っています。
まとめ
- 夫婦の合意があっても、子どもの父親は民法で決まる。合意では変えられない
- 妻が婚姻中に妊娠した子は、血縁にかかわらず夫の子と推定される(民法772条)
- 2024年の改正で、父・子・母が出生から(父は知った時から)3年以内に否認できるようになった
- 外の相手は否認の訴えを起こせない。黙って夫の子として育てると、後から大きな問題になりうる
- 妊娠したら、医療機関・配偶者・外の相手・法律の相談先の順に考える。避妊は合意の前提にする
OMRは、配偶者に了承を得た関係や、家庭を壊さない関係を前提にした既婚者向けのマッチングサービスです。写真は最初からぼかし表示で、女性は全機能無料、男性は登録とプロフィール作成までは無料です。
実際に各サービスに登録・利用し、会員層・安全機能・使い勝手を検証。中立的な視点から情報を発信しています。
この記事が参考になったらシェアしてください
X でシェアする