内部リンクの設計で
表示が偏る理由
記事は増えているのに、検索結果に出てくるのはいつも同じ数ページ。個別のテーマで書いた記事は表示ゼロのまま。これは記事の質の問題ではなく、内部リンクの配線の問題であることがよくあります。数え方と直し方を、実際に起きた例で説明します。
内部リンクが決めているもの
内部リンクは、サイト内のページ同士をつなぐリンクです。外部リンクほど話題になりませんが、自分で全部コントロールできるという点でアフィリエイトサイトでは扱いやすい要素です。
クロールの経路になる——どこからもリンクされていないページは、サイトマップに載っていても後回しにされやすくなります。
評価の配分を決める——リンクが集まっているページに評価が寄ります。ハブ記事にばかりリンクが集まっていれば、当然そこだけが強くなります。
どのページを出すかの判断材料になる——似た内容のページが複数あるとき、どれを検索結果に出すかは検索エンジン側が選びます。内部リンクとアンカーテキストはその判断材料です。
3つめが特に見落とされます。記事を書き分けたつもりでも、リンクの張り方で「同じ話」と受け取られていることがあります。
起きがちな症状
配線が偏っているサイトには、はっきりした症状が出ます。サーチコンソールで次のような状態になっていないか見てください。
一部のページが表示を独占している——ランキング記事や比較ハブなど数枚がサイト全体の表示回数の半分近くを占め、しかも順位は80位前後でクリックがほぼゼロ。
専用記事があるのに表示ゼロ——特定のキーワードで専用記事を書いたのに、そのクエリではハブ記事のほうが出ていて、専用記事は表示回数が付かない。
修飾語つきのクエリでも同じことが起きる——「◯◯ 料金」「◯◯ 40代」のように絞り込んだクエリでも、専用記事ではなくハブが出てしまう。
この状態のとき、記事をもう1本足しても改善しません。新しい記事も同じようにハブの陰に隠れるだけです。先に配線を直すほうが速いというのは、こういう場面のことです。
ちなみに当サイトでも同じことが起きました。ハブ3枚だけで全表示回数の半分近くを占め、個別のテーマで書いた記事はほとんど表示が付かない状態が続いていました。
まず被リンク本数を数える
感覚で判断せず、そのページがサイト内から何本リンクされているかを数えます。静的なサイトなら、ファイルの中身を検索するだけで数えられます。
- 対象のファイル名でサイト内を全文検索し、ヒットしたファイル数を数える
- 自分自身のファイルは除く
- 1本や2本しかないページは、実質的にどこからもたどり着けない
- ハブ記事が20本、専用記事が2本、という差がついていないか見る
WordPressなど動的なサイトでも、関連記事ウィジェットが自動で張るリンクは全ページに同じものを出しがちなので、本文中から張られている本数を別に数えたほうが実態に近くなります。
数えたうえで、本数の少ないページに向けてリンクを足していきます。足す場所は、そのテーマに触れている既存記事の本文中です。フッターやサイドバーに一括で並べても効果は薄くなります。
アンカーテキストの書き方
リンクの文字列(アンカーテキスト)は、リンク先が何のページかを伝える役割があります。ここを雑にすると、本数を増やしても効きません。
3つめが基本です。ポイントは検索されている表記に合わせること。サーチコンソールのクエリ一覧を見て、実際に打たれている語順・表記でアンカーを書きます。
同じページへのリンクを、毎回まったく同じ文字列で張る必要はありません。自然な文章の中に収まる範囲で、表記を少し変えながら張ります。不自然に同じ語を繰り返すほうがリスクになります。
キーワードの選び方そのものはアフィリエイトのキーワード選定を参照してください。
共食いを配線で解く
同じクエリに自社のページが複数出てしまう状態を共食いと言います。表示回数だけ積み上がってクリックが付かない典型的な原因です。
直すときに、ページを消すのは最後の手段です。先に役割を分けます。
- 役割を決める——どちらを一覧・入り口にして、どちらを個別の答えにするかを決める。
- 冒頭で住み分けを書く——記事の頭に「この記事は◯◯について書いています。△△をお探しならこちら」と明示し、そこからリンクする。
- リンクの向きを一方向に寄せる——ハブから個別へ張る。個別からハブへ戻すリンクは、まとめや関連記事の位置に留める。
- 見出しとタイトルを分ける——両方に同じキーワードを主見出しで使わない。片方は修飾語つきに寄せる。
当サイトでこれをやったときは、本命キーワードで3ページが同時に出て表示979回・クリック0という状態でした。ページは1枚も消さずに、役割の宣言とリンクの向きだけを整理しています。
競合サイトとの比較でどこを狙うかは競合サイトの調べ方、サーチコンソールの見方はサーチコンソールの見るべき数字にまとめています。
作業の順番
最後に、実際に手を動かすときの順番をまとめます。記事を足す前にこれをやると、同じ記事数でも表示の付き方が変わります。
1. 数える——サーチコンソールで表示回数の多いページと、表示ゼロのページを出す。そのうえで各ページの被リンク本数を数える。
2. 突き合わせる——表示が多いページに集まっているクエリの中に、専用記事があるはずのものが混ざっていないか確認する。
3. 配線する——専用記事に向けて、そのテーマに触れている記事の本文からリンクを足す。アンカーは検索されている表記で書く。
4. 待つ——反映には時間がかかります。2〜3週間は結果を判断しない。
5. それから書く——配線を直したうえで、まだ受け皿の無いクエリに新記事を書く。
順番を逆にすると、書いた記事が埋もれるだけで手応えが出ません。記事数より、たどり着ける経路があるかどうかが先です。
まとめ
- 内部リンクはクロール経路・評価の配分・どのページを出すかの判断材料になる
- 一部のページが表示を独占しているときは、記事を足す前に配線を疑う
- 被リンク本数を数える。1〜2本のページは実質つながっていない
- アンカーテキストは「こちら」ではなく、検索されている表記で書く
- 共食いはページを消さずに、役割の宣言とリンクの向きで解く
- 配線を直してから新記事を書く。順番を逆にすると埋もれる
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