本人確認では何を出すのか、
なぜ必須なのか
登録の途中で身分証の提出を求められて、そこで手が止まる人は少なくありません。何のために必要なのか、どこまで隠していいのか、出した画像はその後どうなるのか。ここは気分の問題ではなく、根拠のある手続きなので、条文と各社の表記から順に整理します。
なぜ年齢確認が必須なのか
マッチングサービスが年齢確認を求めるのは、サービス側の方針というより法令上の義務だからです。根拠は、いわゆる出会い系サイト規制法(インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律)です。
この法律は18歳未満の利用を禁止したうえで、事業者に対して「利用者が児童でないことの確認」を義務づけています。届出と、禁止された誘引の書き込みを削除する義務も同じ法律にあります。確認をしないまま運営した場合、事業者は行政処分の対象になります。
つまり、身分証を求められるのは運営が慎重だからではなく、求めないと運営できないからです。逆に言うと、年齢確認をまったく行わないサービスは、この点で不安を持ってよい相手だということになります。
認められている確認方法は3つ
確認の方法は施行規則で決まっています。大きく次の3つです。
年齢・生年月日が書かれた書面——運転免許証などを提示する、写しを送る、画像を送信する。いちばん多く使われている方法で、多くのサービスがこれを採っている
マイナンバーカード——カードを使って生年月日の情報を送信する。書類の画像を送らずに済むので、対応しているサービスなら選ぶ価値がある
児童が通常使えない支払い方法——クレジットカードでの支払いに同意する方法。カード決済そのものを年齢確認に充てる形
連絡先や会う約束を書き込む機能を提供していないサイトについては、年齢・生年月日を送信させる簡易な方法でよいとされています。身分証の提出を求めるかどうかがサービスによって違うのは、この差によるところが大きいです。
一度確認が済んだ利用者については、以後は識別符号(IDやパスワード)の送信で足りることになっています。毎回身分証を出し直す必要はありません。
実際に出すことになる書類
書面での確認を採っているサービスでは、次のあたりが対象になります。どれか1点で足りるのが普通です。
- 運転免許証・運転経歴証明書
- 健康保険証
- マイナンバーカード(表面)
- パスポート
- 住民基本台帳カード、在留カードなど
提出の目的は年齢と生年月日の確認です。裏を返すと、それ以外の情報は本来必要ありません。多くのサービスが、必要な部分以外を隠して提出することを認めています。
マイナンバーカードを使う場合は注意が要ります。マイナンバー(個人番号)そのものは、本人確認のために集めてはいけない情報です。裏面ではなく表面を使う、番号が写り込む場合は隠す、という扱いになります。
送る前に隠していい範囲
画像を送る前に、次の手順を踏んでおくと余計な情報を渡さずに済みます。
残すもの——氏名、生年月日、書類の名称と発行元、有効期限。年齢確認の目的から見て必要な部分
隠してよいことが多いもの——住所、本籍、免許証番号、保険者番号・記号・番号、顔写真以外の識別情報。各社の案内に従う
必ず隠すもの——マイナンバー(個人番号)。集めること自体が認められていない
隠し方は画像編集で塗りつぶすのが確実です。付箋や紙を当てて撮る方法でも構いませんが、光の加減で透けることがあるので、撮ったあとに拡大して確認してください。
なお、どこを隠していいかはサービスごとの案内が優先です。隠しすぎて再提出になると、そのぶん審査が長引きます。案内に書かれていない部分を勝手に隠すのは避けた方が早く済みます。
出した画像はその後どうなるか
ここがいちばん気になるところだと思います。確認できる範囲で整理します。
保存期間はサービスによって違う——確認後すぐに削除すると明記しているところもあれば、一定期間保管するところもある。プライバシーポリシーの「保有期間」の項を登録前に読む
他の会員には見えない——本人確認の書類が相手に公開されることは通常ない。ただし「本人確認済み」というバッジが付くサービスは多く、それは相手から見える
退会したときの扱いを確認する——退会と同時に消えるのか、法令上の記録として一定期間残るのかは各社で違う。退会の手続きと一緒に見ておく
提出先の確認も大事です。メールやチャットで身分証の画像を送るよう求められた場合は、いったん止めてください。正規の本人確認は、サービス内のアップロード画面から行うのが普通です。
退会時の扱いは請求を止める方法(退会・休会・プラン変更の違い)でも触れています。データの残り方はサービスごとに違うので、始める前に一度見ておくと安心です。
サービスによって温度差がある
同じ既婚者向けでも、本人確認をどう位置づけているかには差があります。確認できている範囲では、次のような違いがあります。
- 本人確認を必須にしている……登録直後の段階で提出を求める。相手も同じ手続きを踏んでいる前提で使える
- 審査制を採っている……運営が申請内容を見てから利用を許可する。年齢確認とは別の層の絞り込み
- 課金のタイミングで求める……無料の範囲では求めず、有料機能を使う段階で確認する
どれが正しいという話ではありませんが、相手が実在するかどうかを重視するなら、必須にしているサービスの方が前提が揃います。各社が何を確認しているかは既婚者向けマッチングサービス6社の比較に一覧でまとめています。
なりすましや業者を見分ける観点は要注意人物の見分け方の方が詳しいので、あわせてどうぞ。
まとめ
本人確認について押さえておくことは4つです。
- 法令上の義務。18歳未満を入れないために事業者に課されている
- 方法は3つ。書面の画像、マイナンバーカード、児童が通常使えない支払い方法
- 目的は年齢と生年月日。それ以外は多くの場合隠してよい。マイナンバーは必ず隠す
- 保存期間と退会時の扱いは各社で違う。プライバシーポリシーを登録前に見る
身分証を出すこと自体に抵抗があるのは自然なことですが、確認をしていないサービスは、相手側も確認されていないということでもあります。安全に関わる考え方は身バレを防ぐ安全な使い方にまとめています。
OMRは本人確認を必須にしています。写真はぼかした状態で公開でき、確認書類が他の会員に見えることはありません。
実際に各サービスに登録・利用し、会員層・安全機能・使い勝手を検証。中立的な視点から情報を発信しています。
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