特別単価は言えばもらえる?
直提携・クローズド案件を取る交渉の実際
公開されている単価は全員に同じ条件で出されている入口の数字にすぎません。同じ案件で倍近い単価をもらっている人がいるのは、交渉して条件を書き換えているからです。ここでは特別単価が出る条件と、実際に送る内容、そしてASPを挟まない直提携という選択肢までを並べます。
目次
特別単価とは何か|公開単価は「入口の価格」でしかない
特別単価とは、特定のサイトにだけ適用される通常と違う成果報酬額のことです。略して特単と呼ばれます。案件ページに書かれている単価は誰でも提携できる標準条件で、そこから上に動かせる余地が最初から用意されています。
なぜ広告主が単価を上げるのかというと、広告費を「1件あたりいくらまで出せるか」で管理しているからです。1件の獲得に許容できる金額が決まっていて、標準単価はその範囲の下のほうに置かれています。質の高い流入を継続的に持ってくるサイトには、上限に近い金額を出しても採算が合います。
公開単価——誰でも提携できる標準条件。広告主にとっては最も安全な水準に設定されている
特別単価——サイト単位で個別に適用される条件。期間限定のこともあれば恒久のこともある
クローズド案件——そもそも一般公開されていない案件。ASPの担当者から声がかかる形が基本
この3つは別物ではなく地続きです。特別単価が付くようなサイトには、クローズド案件の話も回ってくるようになります。逆に言えば、最初の1件が発生していない段階では、どれも視界に入りません。
特別単価が出る条件|見られているのは月間の発生件数だけではない
「何件出せば特単がもらえるか」に決まった閾値はありませんが、判断材料になっているものはある程度共通しています。件数だけを見て決めているわけではない、という点が重要です。
特に承認率と流入の中身は、件数が少なくても評価されます。月5件でも全件承認されていて、検索から安定して来ているサイトは、月20件でも半分否認されているサイトより条件が良くなることがあります。
発生ゼロの段階で単価交渉をしても、判断材料が何もないため断られます。まずは1件目を出すことが先です。成果が出ない段階の見直し方は稼げない理由7つにまとめています。
なお、単価が上がるかわりに成果条件が厳しくなる提案が返ってくることもあります。無料登録で成果だったものが課金で成果に変わるといった形です。単価だけを見て飛びつくと、実質の収益が下がることがあります。
交渉のときに送る内容|数字を先に、お願いを後に
交渉というと駆け引きのように聞こえますが、実際にやることは判断材料を相手に渡すことだけです。担当者は社内で稟議を通す必要があるので、そのまま転記できる形で数字が並んでいると話が早く進みます。
- 直近3ヶ月の実績——月別の発生件数・承認件数・承認率。増減の理由がわかるなら一言添える
- 流入の内訳——検索が何割か、主要な流入キーワード。継続性の根拠になる
- 掲載ページのURL——実際にどう紹介しているか。ここで掲載の質が見られる
- 希望する条件——「単価を上げてほしい」ではなく「◯円で調整いただけないか」と数字で出す
- 上がった場合にできること——記事の追加、掲載位置の変更など、増える見込みの根拠
避けたほうがいいのは、他社はもっと高い、という比較だけで押すことです。事実であっても、相手にとっては「移る前提の相手」に見えるだけで、長期の条件を出す理由にはなりません。自分のサイトの数字で話すほうが通ります。
送る先はASP経由の案件ならASPの担当者です。担当者が付いていない場合は、管理画面の問い合わせフォームから同じ内容を送れば、必要に応じて担当が付きます。
断られた場合も、何が足りないかを聞いておくと次につながります。件数なのか承認率なのか掲載面なのかがわかれば、次の3ヶ月でやることが決まります。
直提携という選択肢|ASPを挟まないと何が変わるか
直提携とは、ASPを介さず広告主と直接契約して成果報酬を受け取る形です。中間マージンがないぶん単価は上がりやすい一方、ASPが担っていた機能を自分で持つ必要があります。
直提携で確認しておきたいのは、単価よりも計測と支払いの条件です。成果がどの時点で確定するのか、締め日と支払日はいつか、最低支払額はあるのか。ここが曖昧なまま送客すると、発生しているのに入金されない状態が起きます。
紹介プログラムを自社で運営している広告主の場合、最初から直提携の形になります。OMRの紹介プログラムもこの形で、単価と成果条件は紹介プログラムのページで事前に確認できます。
なお直提携でも、掲載内容の責任はサイト側にあります。広告主のチェックが入らないぶん、表現の管理は自分でやることになります。
既婚者ジャンルの事情|そもそもASPの選択肢が少ない
既婚者向けサービスは、大手ASPで扱いが限られるジャンルです。審査で弾かれる、あるいは掲載できても表現に制約がかかる。この事情はASP審査に通らない?で詳しく扱っています。
結果として、このジャンルでは直提携の比率が他ジャンルより高くなります。選択肢が少ないことは不利に見えますが、交渉相手が広告主本人になるぶん話が早い、という側面もあります。
競合が少ない——掲載しているサイト自体が少ないため、1サイトあたりの重みが大きい
担当者との距離が近い——規模の大きくない広告主が多く、要望が届きやすい
条件を先に確認できる——公開されている紹介プログラムなら、提携前に単価と成果条件がわかる
一方で、1社に依存する構造になりやすい点は注意が必要です。その1社がプログラムを停止すれば収益がまとめて消えます。収益が立ってきたら、別の柱を作る作業に入ってください。
まとめ
- 公開単価は入口の条件。同じ案件でもサイトによって適用される単価は違う
- 見られているのは件数だけでなく、承認率・流入の中身・伸びしろ・掲載の質
- 交渉では数字を先に出す。他社比較だけで押すのは逆効果になりやすい
- 直提携は単価が上がりやすいかわり、計測と支払い条件の確認が自分の仕事になる
- 既婚者ジャンルはASPの選択肢が少なく、直提携の比率が高くなる
特別単価は「もらえるかどうか」ではなく、判断材料を渡したかどうかで決まります。発生件数が少なくても、承認率と流入の質を数字で示せるなら話す価値はあります。
実際に各サービスに登録・利用し、会員層・安全機能・使い勝手を検証。中立的な視点から情報を発信しています。
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