セックスレスと心の距離|
夫婦の関係が変わったときに既婚者が考えること
セックスレスの悩みは、体の問題として語られがちです。ただ実際に人を追い詰めるのは回数そのものではなく、自分がもう相手にとって特別ではないのかもしれない、という感覚のほうです。ここを分けて考えます。
セックスレスは特別なことではない
まず前提として、結婚生活が長くなるほどレスの状態になる夫婦は珍しくありません。自分の家庭だけが失敗しているわけではない、という点は押さえておいてください。きっかけとして多いのは次のような変化です。
- 出産・育児——生活のリズムが子ども中心になり、そのまま戻らない
- 仕事の忙しさ——帰宅時間がずれ、起きている時間が重ならなくなる
- 体調や年齢の変化——どちらかが不調を抱え、言い出しにくいまま時間が経つ
- 一度断られた経験——気まずさから誘わなくなり、それが常態になる
- 生活空間の変化——寝室が分かれた、子どもと一緒に寝るようになった
注目したいのは、どれも「相手が嫌いになったから」ではないことです。多くの場合、きっかけは事情であって感情ではありません。ところが期間が長くなると、事情だったはずのものが感情の問題に読み替えられていきます。
この読み替えが起きるところが、本当の分岐点です。
体の距離と心の距離は別々に進む
セックスレスがつらいのは、多くの場合行為が無いこと自体ではなく、それに付随して失われたもののほうです。具体的には次のようなものです。
触れられる機会がなくなる——手や肩に触れる程度の接触もいつのまにか消えている
褒められる機会がなくなる——外見や存在について何か言われることがなくなる
二人だけの時間がなくなる——会話が家事・子ども・お金の連絡事項だけになる
求められている実感がなくなる——必要とされてはいるが、それは役割としてではないか、と感じる
この4つは、体の関係が戻らなくても回復させられる部分があります。逆に言えば、回数が戻っても4つが埋まらなければ、気持ちは満たされません。ここを混同したまま相手に不満をぶつけると、話が噛み合わなくなります。
会話そのものが減っている場合は、夫婦の会話が減ったときも合わせて読んでみてください。順序としては、会話のほうが先に戻ることが多くあります。
話し合いが難しい理由
「話し合えばいい」と言われますが、この話題はほかの家庭の問題と決定的に違う点があります。
- 断られると人格を否定された感覚になる——他の頼みごとと違い、断りが自分自身への評価に見える
- 相手も同じ理由で切り出せない——沈黙が拒絶に見えるが、実際は相手も同じ場所で止まっている
- 解決の形が一つではない——回数を戻したいのか、大切にされたいのか、本人にも整理できていない
- 一度こじれると日常が気まずくなる——同じ家で暮らすため、話し合いの失敗が生活に直結する
だからこそ、切り出すときは回数の話ではなく、さきほどの4つのどれが欲しいのかに絞るほうが通じやすくなります。「最近ちゃんと話せてないね」「たまには二人で出かけたい」という言い方であれば、相手も受け取りやすくなります。
それでも変わらないことはあります。相手にその意思がない場合、こちらの努力だけでは動きません。そのときに次の問題が出てきます。
家庭の外に気持ちが向くとき
家庭で満たされない状態が続くと、外で優しくされたときの反応が大きくなります。これは意志の弱さではなく、欠けている部分に反応が集中するという、ごく普通の仕組みです。
ただし、ここで気をつけたい点があります。
相手そのものではなく「扱われ方」に反応している場合がある——同じ扱いをする別の人でも成立してしまう
家庭の不満が大きいほど、相手を過大評価しやすい——比較の基準が下がっている状態で判断している
秘密の関係は最初だけ強く感じる——会えない時間が気持ちを増幅させる構造がある
これを踏まえたうえで、家庭の外に居場所を作ること自体が間違いだとは限りません。話を聞いてもらえる相手ができたことで、かえって家庭が穏やかになる人もいます。要は、自分がどこに向かっているのかを把握しているかどうかです。
心のつながりを求める距離感についてはプラトニックな関係とはでも扱っています。体の関係を前提としない選択肢もあります。
自分がどうしたいのかを分けて考える
最終的な判断の前に、次の3つを分けてください。混ざったまま動くと、どの選択をしても納得できません。
1つ目を選ぶなら、外に相手を作る前に時間を使ってください。並行して進めると、どちらも中途半端になります。3つ目であれば、恋愛の問題ではなく生活設計の問題として扱うべきです。
2つ目を選ぶ人がいちばん多く、そしていちばん扱いが難しいところです。家庭を壊さないという前提を最初に自分で決めておくことが、この選択を成立させる条件になります。
前提を共有できる場所を選ぶ
家庭を保ったまま、話せる相手を持ちたい。この前提は、一般的な出会いの場では説明しづらいものです。相手が独身であれば求めるものが噛み合いませんし、途中で前提のずれが表面化します。
OMRは既婚者・セカンドパートナー向けのサービスで、同じ立場・同じ前提の人だけが集まっています。説明しなくても状況が伝わる相手を探せることが、結果的にトラブルを減らします。
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